河川工学研究と河川技術実装とのあるべき関係とは?~水分野の産官学連携の本質論を考えるために~

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WACCA産官学連携オンライン連続ワークショップ第4回講演会

【日程】7月8日12:00-13:00
【講師】藤田光一氏(河川財団)
【題目】「河川工学研究と河川技術実装とのあるべき関係とは?~水分野の産官学連携の本質論を考えるために~」
【参加費】無料
【概要】
〇「そもそも河川というものをどう捉えるか?」,「河川を制御・管理する目標はどのようなもので,それを達成するための河川施策がどのように形成されるか?」を簡潔に整理する.
〇その上で,河川工学の定義を次のように提示する.
「様々な手段とその適用の仕方が河川制御・管理の目標をどう達成するか」の評価を,基礎科学を応用しつつ深く調べたり考えたりして,事実や理論に立脚して体系的かつ論理的にできるようにする学問.また,このことに裏打ちされ,河川制御・管理の目標に応じ手段と適用方法を案出する際に知的基盤としても活用できるもの.
〇次に,「科学研究」,「河川工学」,「河川技術」を鼎立させ,それぞれの特徴,位置づけを示した上で比較論考し,三者の関係性を提示する.この際,科学研究とそれ以外の間はもちろんのこと,河川工学と河川技術との間にさえ,同じ河川が対象であっても有意な[ずれ・違い]が存在することを強調する.そして,こうした[ずれ・違い]を無くす方向ではなく,その存在を受け止め,むしろそれを活力源にする方向の追求が重要であるとの考えを示す.
〇そうして活性化される研究開発・技術開発からのアウトプットが,最終的に,河川技術に投入されて河川施策の検討・実施に生かされるようになるための要件と,それに関わる特徴的制約を示す.
〇以上の整理を踏まえ,河川工学の進展と河川技術の発展・実装が創発的に進んでいく状況をつくるための要諦を提示する.この内容は,研究開発や技術開発の成果を,“連携を越えて”(連携といえども目的ではなく手段であろうとの考えから)現場実務への適用・定着に持って行くことが思いのほか難しいという問題認識にとって刺激になる.
〇次のことも言おうと考えています.
・実は,現象の本質を究める研究が大事.
・ニーズは聞けばわかるというものではなく,また,現場がいつもニーズを見抜いているとも限らない.社会が何を必要としているかを自ら開拓するという姿勢が,水工学分野にも必要ではないか.

連続講演会の全体情報は こちら

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